2017年03月31日
【お知らせ】英語版「ポーラ伝統文化マップ」を公開しました!
3月31日、当財団はWebサイト「ポーラ伝統文化マップ」の英語版を公開しました。
英語版サイト「Pola Traditional Japanese Culture Map」では、これまでに伝統文
化ポーラ賞や記録映画の対象となった方の紹介に加え、財団の基本情報が掲載
されています。
本サイトの訪問者は、日本各地に伝わり全容が掴みにくい伝統文化を地図上で
視覚的に把握することができ、当財団がリンクした外部サイトから学習や観光に
役立つ情報を得ることができます。本サイトには現在344件の情報が紹介され、
今後は毎年、情報が追加されます。
伝統文化の分野では、日本のみで活動し、広報手段をもたない作家・団体も多く、
彼らの素晴らしい技術を海外に紹介する有識の窓口が求められています。2020年
に向けて日本文化への内外の注目が高まっている今、当財団は「Pola Traditional
Japanese Culture Map」を事始に、日本の伝統文化の担い手と世界の人びとをつな
ぎ、文化交流と伝統文化の普及・振興に貢献できればと考えております。
※新サイト「Pola Traditional Japanese Culture Map」はこちら
※日本語版「ポーラ伝統文化マップ」はこちら
2017年03月24日
【お知らせ】「紙布~桜井貞子作品展~」(紙の博物館)
紙布(しふ)の制作・伝承に貢献され、昨年の伝統文化ポーラ賞地域賞を受賞された桜井貞子さんの
40年の紙布制作をふり返る大々的な展覧会が、紙の博物館(東京都北区)にて開催されています。
紙布は、和紙の糸で織った素朴な布で、安価で防寒性や防水性に優れ、庶民の労働着などとして
使われてきました。なかでも、宮城県白石市に伝わる「白石紙布(しろいししふ)」は、将軍家に献上さ
れた極上品でしたが、白石紙布の技術は明治期に途絶えてしまい、その技術伝承は難しい状況にあ
りました。桜井さんは48歳の時に白石紙布に出会ってから、地元の茨城県産の那須楮(なすこうぞ)
を使い、西ノ内紙(にしのうちし)職人の協力を得て、紙布の試作を重ねてこられました。
このたびの展覧会は、桜井さんの紙布制作40年と米寿を迎えることを記念したもので、桜井さんの
代表作と新作が展示されています。また、桜井さんの創作活動を支えてこられた、菊池正氣さん
(西ノ内和紙)、梶山和世さん、山崎協子さん、妹尾直子さんの作品もご覧いただけます。
ぜひ足をお運びいただき、桜井さんの繊細で美しい紙布作品をご覧下さいませ。
桜井貞子作品展をダウンロード
開催期間: 2017年3月18日(土)~2017年6月4日(日)
開館時間: 10:00~17:00(最終入館16:30)
休館日: 月曜日(3/20、4/3は開館)、3/21(火)
入館料: 大人300円(240円)/小中高生100円(80円)
※( )内は20名以上の団体料金
アクセス: 〒114-0002 東京都北区王子1-1-3(飛鳥山公園内)
アクセス詳細
※会期中展示替えがあります。
前期:3月18日(土)~4月30日(日)
後期:5月2日(火)~6月4日(日)
【関連イベント】
■紙糸づくり体験会
日時 4月15日(土)13:00~16:00
費用 5,000円
講師 桜井貞子さん・妹尾直子さん
定員 10名
申込 お申込みフォーム、もしくは往復はがきにて(4/1〆切)
詳細はこちら http://www.papermuseum.jp/event/
■紙布制作実演会~紙糸づくりを中心に~
日時 5月13日(土)13:00~15:30
費用 無料(入館料別)
講師 桜井貞子さん・菊池正氣さん・妹尾直子さん
定員 なし
申込 不要。1F講堂まで直接お越しください。
詳細はこちら http://www.papermuseum.jp/event/
※展覧会詳細はこちら(紙の博物館HP)
http://www.papermuseum.jp/exhibit/temporary/2017/0318.html
※桜井貞子さんは、第36回伝統文化ポーラ賞地域賞受賞者(平成28年)です。
http://www.polaculture.or.jp/promotion/thickbox/parson_data36_05.html?sc=_map
2017年03月22日
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開催レポート
淡路人形座―受け継がれる五〇〇年の歴史―
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主催:渋谷区
協賛:公益財団法人 ポーラ伝統文化振興財団
3月5日(日)、渋谷区文化総合センター大和田にて「淡路人形座―受け継がれる五〇〇年の歴史―」
を開催いたしました。
淡路人形座は、兵庫県南あわじ市を拠点に、500年の歴史を誇る淡路人形浄瑠璃の芸を受け継いで
いる人形座で、これまで日本各地や世界28カ国にて公演を行ってきました。淡路人形浄瑠璃は、義太
夫節による三人遣いの人形芝居で、1976年に国の重要無形民俗文化財に指定されています。
本公演では、「戎舞(えびすまい)」と「壺坂霊験記(つぼさかれいげんき) 山の段」の2演目に加え、演
目の間には人形浄瑠璃を支える人形遣い(にんぎょうつかい)、太夫(たゆう)、三味線の三役による解
説コーナーもありました。
■「戎舞」
庄屋の主人から御神酒をふるまわれる戎様。
ご来場のお客様に感謝して1杯、渋谷区の発
展を祈念してさらに1杯。
ユニークな祈りの言葉や、酔いの進んだ戎様
の様子に、会場からは笑みがこぼれました。
■ 解説コーナー
人形1人ひとりに感情を吹き込むのが太夫の
役目。
来場者も太夫になりきって一斉に「へへへへ
へへ。ほほほほほほ。」と笑いを吹き込む練習。
他にも、人形遣い体験では3名の来場者が人
形遣いに奮闘し、三味線解説では三味線弾き
がこんな風に弾いてしまったらという再現演技
が行われ、会場を大いに盛り上げました。
■「壺坂霊験記 山の段」
目の見えない沢市と彼を支える女房お里の夫
婦愛を描く人気作。
冒頭で、お里が内職のお針仕事をする場面で
は、人形のお里が本当に縫い物をしているか
のような巧みな動きに、会場からは驚きと感嘆
の声があがりました。
その後も、すっかり芝居に引き込まれ、最後は
感動とともに、長く大きな拍手が会場全体を包
みました。
大盛況に終わった今回の淡路人形座の公演ですが、もう一度ご覧になりたい方、すっかりファンになられ
たという方は、南あわじ市にある本拠地、淡路人形座(兵庫県南あわじ市福良甲1528-1地先)にぜひお越
し下さいませ。また、関東にお住まいの方にはご朗報がございます。5月20日には草加市文化会館ホール
でも開催予定とのことですので、ぜひそちらにも足をお運びください。
※淡路人形座公式ホームページはこちら(公演情報もございます)
http://awajiningyoza.com/
※淡路人形座、三味線の鶴澤友勇さんは、第33回伝統文化ポーラ賞地域賞受賞者です。 http://www.polaculture.or.jp/promotion/thickbox/parson_data33_06.html?sc=_map