この灯籠流しは、今年で63回目を迎えます。1955年、リベイラ河で亡くなった水難事故者に対して日蓮宗の僧侶が「南無妙法蓮華経」の7字を当てた7基の灯篭を流したことから始まりました。現在ではレジストロ日伯文化協会が引き継ぎ、日蓮宗や市役所などと協力して開催されています。
灯籠流しの催しは二日間にわたって開催され、初日はレジストロ日伯文化協会の和太鼓や民謡大和会のダンスなどが披露されます。2日の午後6時から慰霊法要、そして7時から灯籠流しと続きます。その慰霊法要の前には、日蓮宗徒らが船で川を下りながら太鼓を鳴らし読経をします。リベイラ川を清める儀式です。その後、河岸に建立されている水難犠牲者追悼碑の前で先没者慰霊法要が行われます。法要には、日蓮宗徒だけでなく、ブラジルらしくキリスト教などの宗教団体も宗派の枠を超えて参列し、参列者が順番に祭壇へ線香を捧げます。
会場周辺にはヤキソバに天ぷら、寿司などの屋台や日用品などを販売する露店も出ます。会場中央には盆踊り用の舞台も設置され、日系人や日本文化に興味があるブラジル人たちがこぞって盆踊りに参加します。フィナーレには花火が盛大に打ち上げられます。
このように灯籠流しや慰霊法要を通じて、日本文化や「先没者の方々のおかげ」や「御先祖様」といった日本の「こころ」を継承してゆこうと試みているのです。
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