2018年02月21日
【新作伝統文化記録映画】「蒔絵 室瀬和美 時を超える美」の完成
当財団の第49作となります伝統文化記録映画「蒔絵 室瀬和美 時を超える美」が
完成の運びとなりました。
記録映画では、室瀬さんの父・春二と漆芸家という同じ道を志し、近代漆芸を代表
する作家・松田権六、田口善国らを師に、漆芸の技法や創作姿勢について丁寧に記
録しています。また、創作以外にも文化財修復や、国内外に漆の価値を発信・伝承
する姿についても取り上げ、現代を生きる漆芸家・室瀬和美さんの創作に挑戦する様
子、その心の有りようを記録しました。
このほど平成29年12月1日、東京国立博物館平成館大講堂において、関係者をお招
きして、伝統文化記録映画「蒔絵 室瀬和美 時を超える美」の完成試写会を開催しま
した。当日は、300名を超える来場者の方々が、鑑賞されました。
完成試写会ではまず、当財団小西尚子理事長の主催者挨拶に続き、会の後援をいた
だいた公益社団法人日本工芸会の林田英樹理事長よりご挨拶をいただきました。
そして、本映画の監修を務めてくださいました白石和己先生(工芸評論家)、室瀬和美先生、
ナレーターを務めてくださいました女優の檀ふみさん、撮影の柿沼智史監督(株式会社毎日
映画社)が登壇され、記録映画製作にかけた想いを語ってくださいました。
記録映画上映後は、白石先生と室瀬先生の対談がありました。対談では、今回の撮影
で室瀬先生が創作された 蒔絵螺鈿丸筥「秋奏」で挑戦された表情の異なる金粉の表現
や、鉛とチタンという新しい素材の組み合わせについての技術的なお話など、興味深い対談
を伺うことができました。