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2014 年11 月 お知らせ
2014 年11 月 伝統文化レポート

2014年11月25日

島根県立美術館(松江市)

                          第61回 日本伝統工芸展
        
              

Chirashi_1 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本伝統工芸展は工芸界最大規模の公募展で、優れた工芸技術の保護育成を目的に、
昭和29年以来毎年開催されてきました。陶芸・染織・漆芸・金工・木竹工・人形・諸工芸の
7部門で厳正な審査により選び抜かれた作品が、全国12会場で展覧されます。松江展では、
入選作全599点の中から、重要無形文化財保持者(人間国宝)の作品46点をはじめ、
受賞作15点、地元山陰在住作家の入選作8点を含む約300点を展示いたします。
 
現在第一線で活躍する工芸作家たちの最新作が一堂にご覧いただける機会です。
この冬も島根県立美術館で、美の結晶のようにきらめく珠玉の工芸作品をぜひご覧ください。
島根県立美術館HPより抜粋)

 本企画展の関連イベントも充実しております。
また、ポーラ伝統文化振興財団の記録映画を上映して頂きます。
作品とともに、ぜひご鑑賞ください。

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◎上映作品

 十三代今右衛門 薄墨の美
 備前焼伊勢﨑淳の挑戦-伝統と革新のはざまで-
 土と炎と人と-清水卯一のわざ
 紬に生きる -宗廣力三
 山田貢の友禅 -凪-
 筬打ちに生きる-小川善三郎・献上博多織
 磯井正美のわざ -蒟醤の美-
 うつわに託す-大西勲の?漆-
 鍛金・関谷四郎-あしたをはぐくむ
 加賀象嵌 中川衛 美の世界-新たな伝統を創る-
 木の生命よみがえる-川北良造の木工芸-
 竹工芸 飯塚小かん斎
 にんぎょう
 西出大三 截金の美

 ※記録映画作品一覧(解説)
   http://www.polaculture.or.jp/movie/list.html
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◆会期:平成26年12月3日(水)- 12月25日(木)
    ※会期中無休

◆開館時間:午前10時から午後6時30分(入場は午後6時まで)

◆観覧料 :一般 [当日券]日本伝統工芸展          600(480)円
           工芸展・コレクション展セット     750(600)円
              [前売券](日本伝統工芸展のみ)     500 円
                 大学生 [当日券]日本伝統工芸展       400(320)円
      
                 工芸展・コレクション展セット                 500(400)円
          
            高校生以下無料
      ※( )内は20名以上の団体料金 
      ※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方、
       およびその付添の方は無料
  

◆お問い合わせ、アクセスは島根県立美術館HPへ
       http://www1.pref.shimane.lg.jp/contents/sam/ja/access/access.html

 
【三jome】


2014年11月27日

【和をつなぐメッセージ】第11回 九代玉屋庄兵衛さん(尾陽木偶師)

いま、伝統文化の各分野でご活躍の方々は、どのようなことを考え、取り組んでいらっしゃるのでしょうか。

「和をつなぐメッセージ」では、伝統文化の各分野の第一線でご活躍のみなさまが、

そのわざをどのように未来へ「つなぐ」ことを考えていらっしゃるのか、

共通の5つの質問Five Questionsを通して、等身大のご意見を伺っていきます。

和をつなぐメッセージは、季刊でみなさまへお届けします。

第11回は、九代玉屋庄兵衛さん(尾陽木偶師)からの和をつなぐメッセージです。

 

二文字書き人形制作風景
二文字書き人形制作風景

<プロフィール>
昭和29年 名古屋市生まれ
昭和54年 父である七代目玉屋庄兵衛に入門
平成7年  兄である八代目より九代玉屋庄兵衛を継承
平成15年 国立博物館の依頼で「茶運び人形」制作・寄贈
平成17年 愛知万博愛知県館モニュメント「唐子指南車」制作、同年大英博物館からの依頼で「茶運び人形」制作・寄贈

<受賞歴等>
平成12年 都市文化会議「都市文化奨励賞」
平成13年 犬山市「犬山市文化功労表彰」
平成14年 名古屋市「名古屋市芸術奨励賞」

①最近のお仕事で印象に残っていること。

2009年に安城市の旧家から発見された文字書き人形は、右手と口で筆をくわえ一度に二文字を書く人形であった。一文字書き人形はアメリカから里帰りしたものを見たことがあるが、一度に二文字を書く人形は初めてで驚いた。発見された人形の修理と新しくその復元を依頼されたが、発見時には傷みがひどく、さらに文化財指定がなされたこともあり修理、復元には苦労をした。特に、重要な部品であるカムの破損が激しくさらに、文化財ということで分解もできなかった。しかし、難しいカムを復元し文字が書けた時の感動と喜びは今でも忘れられない。

二文字書き人形復元


二文字書き人形復元


②この道を歩もうと決心したのは、何歳のとき、どのようなきっかけでしたか。

24歳の時に七代目である父から言われ手伝い始める。その父も7年後に亡くなり、八代目を継いだ兄もその7年後に亡くなる。その時にこの道を進むという決心をした。

七代と九代




七代と九代

七代と九代


③座右の銘は。

父から言われた「修理をしたら50年、100年戻ってこない仕事をしろ。」という言葉を常に心に秘めている。



④伝統文化を未来へつなぐために、いま、どのようなことをなさっていますか。

犬山市からくり制作実演専門委員、愛知県立芸術大学非常勤講師、愛知工業大学客員教授などでからくり人形に関する講習製作指導、デモンストレーションを行っている。また、名古屋市、犬山市の小中学校で定期的にからくりの授業をし、地域の行催事などには出来る限り多くの人に知っていただけるよう講演・実演を行っている。

愛知工業大学での市民講座講演風景

愛知工業大学での市民講座講演風景

海外交流基金(日本文化紹介派遣事業)アルジェリア(アルジェ工科大学)での講演風景


海外交流基金(日本文化紹介派遣事業)アルジェリア(アルジェ工科大学)での講演風景


⑤和をつなぐメッセージリレー

伝統文化の様々な分野の方が「つなぐ」をキーワードに、リレー形式で質問をつないでいきます。


☆ 第11回は、新里玲子さんから九代玉屋庄兵衛さんへのご質問。
業種によってかなり違いがあると思いますが、伝統文化業界の後継者問題は永遠の課題かと思いますが、いかがでしょうか。制作者に女性もおられるのでしょうか。

☆ 九代玉屋庄兵衛さんからのご回答
現在、二人の弟子をとって伝統の技を教えている。また、息子も稼業を継ぐといっているので、高校卒業後には教えていくこととなる。
創作人形作家には女性はいるが、伝統的な修理・復元を手掛ける女性は、現在はいない。


【作品展のご案内】

「交わる縁 小山硬と玉屋庄兵衛 ~その作品と交流~」

日時:2014年10月18日(土)~2014年12月14日(日)

場所:古川美術館(名古屋市)



※九代玉屋庄兵衛さんは、平成15年度 第23回伝統文化ポーラ賞地域賞受賞者です。

 


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